大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2324 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中七〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意並に弁護人成富信夫の上告趣意は末尾添付の書面記載のとおり

であつて、これに対する当裁判所の判断は次の如くである。

被告人の上告趣意は刑訴四〇五条に定めた上告理由にあたらない。

弁護人成富信夫の上告趣意第一点について。

論旨に引用の大審院判例は本件のような進駐軍物資不法所持罪に関する判例では

ないから、原判決が右の判例に違反することを主張する所論は理由がない。

同第二点について。

論旨は刑訴四〇五条に定めた上告理由にあたらない。

同第三点について。

本件第一審判決は判示第一乃至第七の犯罪事実を認定するにあたつて、被告人の

第一審公判廷における自白の外に各事実につきその被害者の司法警察員に対する供

述調書、被害届の記載等を証拠として採用して居るのである。そうしてこれ等の証

拠にはいずれも被告人の自白に照応する被害顛末の記載があつて被告人の自白を裏

付けると同時にその犯行が被告人等によつてなされたことを証明するに足るもので

ある。従つて第一審判決は被告人の自白を唯一の証拠として犯罪事実を認定したも

のではなく、これを維持した原判決にも所論のような違法はない。論旨は理由がな

い。

なお本件には刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。

以上の理由により刑訴四〇八条刑法二一条刑訴一八一条に従い、裁判官全員一致

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の意見を以て主文のとおり判決する。

昭和二六年五月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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